『Bistro

『Bistro RIKYU』で昆虫食アフタヌーンティー

神奈川県藤沢にある『Bistro RIKYU』。
普段はフレンチやイタリアンをベースとした創作料理をメインに提供しているRIKYUですが、今回は期間限定で昆虫スイーツがいただけるとの情報を聞きつけ、取材に行ってきました!

おしゃれな隠れ家的レストラン『Bistro RIKYU』

看板にはRIKYUの一押し料理がずらり

藤沢駅南口から徒歩5分のビルの2階に位置するおしゃれな隠れ家的レストラン。店内は落ち着いたグリーンの壁紙に包まれ、ゆっくりと食事を楽しむのにぴったりな雰囲気です。

取材に伺った日は昆虫食アフタヌーンティーの予約者で貸し切りとなっており、店主の角田さんと昆虫食愛好家がスイーツを食べながら昆虫食について語り合えるアットホームな空間でした。

席に着くとアフタヌーンティーのコース内容が配布されました。目を通すと昆虫の名前が霞むほどおいしそうな料理名が並び、期待に胸を膨らませ料理の到着を待ちました。

コオロギ&桑抹茶とカイコのティラミス食べ比べ~カイコティラミスクッキー添え~

1品目は、コオロギとカイコを使った2種類のティラミスです。

コオロギティラミスに使用されているコオロギパウダーはアーモンドを食べて育ったフタホシコオロギ。コオロギとアマレットの香ばしさとキャラメルのような甘さ、そしてマスカルポーネの濃密さが合わさり、とても贅沢な一品でした。

桑抹茶のカイコティラミスは、桑抹茶のさわやかで香ばしい味わいが口の中で広がります。カイコのトッピングはナッツのような風味があり、桑抹茶のうまみを引き立てています。

どちらのティラミスもそれぞれの昆虫にあった味の工夫がされていました。昆虫のうまみを感じることができ、とても美味しかったです。

バッタのセミフレッド~トノサマバッタのキャラメリゼと共に~

取材陣を虜にしたバッタのキャラメリゼ

次に運ばれてきたのは、バッタパウダーを使用したセミフレッド(※)。 

濃厚で優しい甘さと、生地に混ぜ込まれたバッタパウダーのさわやかな草のような香りが相まって、自然と目をつむってしまうほど上品な味わいでした。

トッピングのバッタのキャラメリゼは、バッタを一度ローストしているため食感はサクサク。キャラメルの甘さとバッタの香ばしさが絶妙で、見た目にインパクトはあるもののいつまでも食べ続けたくなるスイーツでした。

※ セミフレッド:アイスクリームとムースの中間のようなデザート

タガメと泡と甘夏のゼリー

見た目も涼しげな甘夏ゼリー

3品目のタガメサイダーと甘夏ゼリーはタガメ特有の風味もありフルーティーで夏を感じるさっぱりとした味わい。

甘いスイーツの後に食べると一瞬にして口の中がリセットされ、グラニテ(※)のような役割を果たしてくれました。

※ グラニテ:フランス料理のコースの途中で口直しとして出される氷菓

白い天使と黒いチーズケーキ~アリとベリーのソース~
パンナコッタ ~今日と一昨日のフェモラータ~

昆虫が三種類も詰まった美しいプレート

最後はデュビアを刻んで混ぜ込んだチーズケーキとアリのベリーソース、フェモのパンナコッタが美しく並んだ贅沢なプレート。 

取材に同行したスタッフの一人は今回デュビア初挑戦。

角田さん曰く、デュビアはチーズのような風味がするとのこと。スタッフはドキドキしながらチーズケーキを口に運びました。

少し弾力のある食感を感じたもののデュビアの味がどれなのかわからないほどチーズケーキの味になじんでいました。

チーズケーキに添えてあるソフトシェルデュビアの素揚げは、サクサクしながらもバッタやコオロギよりも肉感があり、川エビのから揚げにとても似ていました。

酸味のあるアリとベリーのソースはチーズケーキとのコンビネーションがとてもよく、ソースも一滴残らず完食しました。

チーズケーキの上には大粒のデュビア

フェモラータオオモモブトハムシの幼虫(通称 フェモ)は、当日にボイルしたものと、ボイルしてから2日間熟成させたものの2種類がパンナコッタに添えられていました。 

はじめに当日にボイルされたフェモを恐る恐る口に運び奥歯に力を入れて噛むとイクラの5倍ほどの勢いで弾け、かすかな甘みを感じましたが特長的な味は感じませんでした。

続いて2日間熟成したフェモに挑戦。
何がそこまで変わるのだろうか...と疑問を抱きつつ噛んでみると口の中に突如、杏仁豆腐の味が広がったのです。

「フェモは何日か寝かすと杏仁豆腐のような味がするんです」と、角田さんが説明してくださいましたが、想像以上に杏仁豆腐の味で、取材陣一同驚きを隠せませんでした。
杏仁豆腐のようなさわやかな甘さをパンナコッタのミルキーな甘さで包み込み、顔がほころぶ味わいを堪能できました。

昆虫は調理次第でおいしい食材になる

今回の昆虫アフタヌーンティーでいただいたスイーツは、どれも昆虫それぞれの特徴が活かされており、角田さんの「昆虫を食材として受け入れてもらえるよう、美味しいく調理をして提供したい」という想いが一つひとつの料理にしっかりと映し出されているように感じました。

また、『Bistro RIKYU』では普段はフレンチやイタリアンの創作料理が中心ですが、仕入状況によれば昆虫食の提供も可能で、さらに期間限定の昆虫料理の提供があったり昆虫食に関するイベントが定期的に行われているそうです。

X(旧Twitter)にて情報を発信しているので、気になる方はぜひご覧ください!

店舗情報
『Bistro RIKYU』
神奈川県藤沢市南藤沢7-10 グランドール藤沢 2F
営業時間:ランチ 月-金 11:30~14:30、ディナー 月-土祝 17:00~22:00 日曜定休日
小田急・JR藤沢駅徒歩6分
オンラインショップ
公式X(旧Twitter)

文: BUGS GROOVE

写真: BUGS GROOVE

編集: BUGS GROOVE