昆虫食生活 〜29日・30日目〜 探検部員と一緒に食べる昆虫の天ぷら
こんにちは、BUGS GROOVEレポーターの西川です!
今日で1ヶ月昆虫食生活29日目なのですが、今日と明日の2日間は所属している探検部の活動で、1泊2日で登山にやってきたため、今回のレポートで「西川の1ヶ月昆虫食生活」は最終回を迎えることとなりました!
最終回のタイミングと登山部の活動の日が、一緒ということもあり、今回は探検部員のみんなにも昆虫食のおいしさを知ってもらうために、登山中のエネルギーになるような食べ応えのあるボリューミーな昆虫料理を振る舞うことにしました!
探検部の中には昆虫料理を一度も食べたことのない部員も多くいるため、昆虫料理の中でも初心者がチャレンジしやすい「昆虫の天ぷら」をつくることにしました。使った虫は、マダガスカルゴキブリ、ジャイアントミルワーム、イナゴ、ショウリョウバッタ、ミンミンゼミです。
本当は『蜂の子グラタン』や『ミルワームのコロッケ』など、過去においしくつくれた自信作を用意したかったのですが、山の中では調理器具の準備や調理に手間がかかってしまうため、残念ながら断念しました。
手間のかかるレシピは、また違う機会に部員のみんなを招待して、振る舞いたいと思います。
高評価な昆虫はどれだ?
自宅からもってきた昆虫を天ぷら粉に混ぜて、次々に油へ投入していきます。
普段目にしない昆虫料理に部員たちは、珍しがりながら昆虫食を口に運んだり、食べる勇気が出ない人もいたり反応は様々。
「イナゴは食べられるけどマダガスカルゴキブリは抵抗がある」「昆虫料理は食べれるけど、生きてる虫には触れないから調理ができない」など、昆虫料理に慣れている自分では感じられない意見がたくさん聞けました。
いろいろな種類の昆虫を天ぷらにして食べてもらいましたが、探検部員の中で1番高評価だった虫は『ショウリョウバッタ』でした。
虫特有の匂いも少なく、さっぱりしたエビのような香り。肉厚なのにグニャっとした昆虫独特の食感がなく食べやすかったようです。今回食べてもらったショウリョウバッタは保存状態もかなり良かったので、それもおいしく食べてもらえたポイントだと思います。
その他にも、マダガスカルゴキブリは抵抗があると言っていた部員が、天ぷらにしたマダガスカルゴキブリを食べると、「おいしい!」と言ってくれたのがとても印象的でした。
昆虫を食べてくれた探検部員たちが少しでも昆虫食に親しみを持ってくれて、メディアで昆虫食を見かけた時に「あの時食べたショウリョウバッタまた食べたいな」なんて思ってもらえたらうれしいな!
1ヶ月昆虫食生活は「肉や魚の代わりに昆虫で動物性タンパク質を摂取する」ということをテーマにしてきましが、私にとって昆虫の味に関しては問題なく毎日おいしく(味付けに失敗したことはありますが...)昆虫料理を食べることができました!
もちろん、おいしく食べられただけではなく、苦労したことや課題と感じたことがいろいろとあったので、昆虫食生活を通して私が感じたことを「味」「食感」「見た目」「コスト」「その他」の5項目に分けてコメントしていきたいと思います。
▼ 味・風味
1ヶ月の中で食べた昆虫の中には、クセがあるものや食べた時に香りが気になるものもあったが、クセを消すためにきちんと下処理や味付けをすれば、大きな問題にはならない。ただし、味を強めてしまうことで、昆虫本来の風味が失われてしまう可能性があるので注意が必要。
▼ 食感
「コオロギやバッタは脚を取る」「ミルワームは中身と殻を分ける」など調理方法に合わせて、下処理をきちんとしないと食感が悪く、多く咀嚼しないと食べられないこともある。
▼ 見た目
昆虫の姿が見えないようにするためには、調理工程に一手間加える必要があるので、お手軽ご飯になると昆虫の見た目が残る献立になりがち。少し時間はかかるが、きちんと加工すれば昆虫感を出さずに調理することはできる。ただし、加工によって、可食部分が減ってしまう可能性があり無駄がでてしまう。
▼ コスト
現段階では一般的に虫はスーパーなどには流通しておらず、専用スーパーや通販で購入するしかなく、手に入れるのが大変で、肉や魚に比べると価格も高いので、昆虫だけを食べて暮らそうとすると食費かさんでしまう。
▼ その他
1日に摂取するべきタンパク質の推奨量を昆虫だけで取ろうとすると、食べなければいけない量が思ってたよりも多くて食べきるのが大変。
このように、この1ヶ月間の昆虫食生活を通じて実際に感じた課題は多いですが、これらを解決できるよう、これからも昆虫食と向き合いながら、少しずつでも昆虫食に対する興味を持ってくれる人が増えるよう、活動を続けて行きます!
これで『西川の1ヶ月昆虫食生活』は終了です!応援ありがとうございました!
昆虫食生活29日目献立 ※昆虫から摂取できるタンパク質記載
朝:登山食
昼:登山食
夜:昆虫の天ぷら
29日目に摂取した動物性タンパク質の量は9.8gです。
※昆虫のタンパク質含有量は※昆虫のタンパク質含有量は『楽しい昆虫料理』(著 内山昭一)、『昆虫食古今東西』(著 三橋淳)、各種商品に記載されている数値を参考にしています。
文: 西川
編集: BUGS GROOVE